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2021.11.29

パウンドケーキが生焼けに。中が焼けない時の原因と対処方法をご紹介

パウンドケーキが生焼けに。中が焼けない時の原因と対処方法をご紹介

ご家庭で手作りする焼き菓子の中でも、パウンドケーキは材料もシンプルで簡単に作りやすいお菓子です。またアレンジする時に、色々な食材と相性が良いため、食べる人の好みに合わせて食感を楽しむ事ができます。

しかし、レシピ通りに作ったつもりでも、見た目がバッチリでも中が焼けておらず、生焼けになっている事があります。今回のコラムでは「中がちゃんと焼けない…」という方に向けて、注意点やポイント・コツをお伝えします。

パウンドケーキが生焼けになってしまう原因と対処方法を理解し、ご家庭で食べる朝食やおやつはもちろん、お土産で持参するパウンドケーキライフを楽しみましょう♪

 

生焼けになっていないか確認する方法

パウンドケーキ

 

ちゃんと焼けているかどうかは、焼成した後にしか確認できません。

 

一番簡単に確認する方法

焼成後にパウンドケーキをカットして、中身を確認する方法がとても簡単です。ケーキの中心部とまわりが同じような質感になっていればOKです。しかしこの方法は、自分や家族で食べる時は問題ありませんが、1本丸ごとお土産として用意する場合などは出来ない方法です。

 

定番 竹串を使う方法

カット出来ない場合に中が生焼けになっていないか確認する方法として、パウンドケーキに『竹串を指す』方法が定番です。やり方は簡単で以下の流れとなります。

  1. パウンドケーキの中心まで竹串を指す
  2. 竹串をそーっと抜いて、生っぽい生地がくっついてこないか確認

 

※竹串についてくる生地を見た時に、生かどうかを判断するのは難しい場合がありますが、ドロっとしたものが付いてきた場合は確実に生焼けの状態です。

 

竹串の跡を残したくない場合

パウンドケーキを焼き上がりのまま綺麗な状態でキープしたい時は、パウンドケーキの中央を軽く手で押す方法があります。

  1. 中央部分をあまり力を入れずに軽く押す
  2. 中心の柔らかさが感じられたら生焼けです※カタくなっていたらOK

 

※この方法は、押した時の感覚頼りになるため、経験が無い方にとっては判断が難しい方法になります。何度か作っていくうえで、カットしたり竹串を刺したりする方法と併用しながら感覚を身につけていけると良いでしょう。

 

そもそも生焼けとは?

パウンドケーキなどの焼き菓子で言われる『生焼け』とは、生地がしっかりと焼成されておらず生の状態になっていることです。よくおこる生焼けは、ケーキの外側が焼けているように見えて、中が焼けていないというものです。

この生焼けがおこるのには様々な原因がありますので、コラム後半で『原因と対策』をご紹介します。焼成後に生地がドロっとしていて湿っている状態が生焼けですが、カットした時に生地に気泡がなく、目が詰まってしまっている状態も生焼けと言われています。

カットした時・竹串を刺した時に、生地がドロっとしている場合は生焼けと判断しやすいです。しかし、目が詰まっているような生焼けは、竹串や手で押した時の感触では分かりにくいので注意する必要があります。

 

中が焼けない!生焼けになる原因と対策(対処)

生焼けになる原因には下記のようなものがあります。

  • オーブンの予熱時間
  • オーブンの焼成時間や温度
  • 生地に含まれる具材
  • 型の熱伝導率 など

 

※レシピ通りに作った場合でも、ご自宅のオーブンの個性によって焼き加減がかわることがあります。

 

オーブンの予熱時間

ケーキを焼く前にオーブンを一定の温度まで上げておくことを『予熱する』と言いますが、この予熱時間が不十分だと庫内の温度が不安定(均一にならない)になり、レシピ通りの時間で焼成しても生焼けになってしまいます。段取りの時間に合わせて、パウンドケーキを焼く前にオーブンを予熱しておきましょう。

 

オーブンの焼成時間や温度

オーブンの温度を間違えると中まで火が通らず、生焼けの原因になってしまいます。レシピ通りに設定してもご自宅のオーブンの個性によって調整が必要ですので、庫内温度のバランスを考慮して設定を行いましょう。

 

生地に含まれる具材

パウンドケーキはアレンジもしやすく、生地に具材を入れる場合があります。この具材でフルーツなどの水分量が多いものを使用すると、生地の水分バランスが変わり生焼けになってしまう事があります。水分量が多い場合は、出来るだけ具材の水分をとり生地に影響がでないように注意します。

 

型の熱伝導率

パウンドケーキ型は、目的や使い勝手に合わせてアルミや紙のものが使用されています。この時に注意したい点は『型の素材によって熱伝導率が変わる』という事です。熱伝導率が低い型は、中心まで熱が届きにくくなりますので、『温度を高める』『焼成時間を長くする』といった設定を行い生焼けにならないように工夫しましょう。

 

生地の状態から生焼けの原因を探る方法

いくつかのパターンがある生焼けには、それぞれ原因が変わる傾向にあります。ここでは、生地の状態に合わせた生焼けの原因を解説します。

 

生地がドロっとしている場合

焼き時間が足りていないことが考えられます。再度加熱することによって対処することが可能です。焼成時間を数分〜数十分追加して焼成しましょう。この時に、温度が高すぎると表面が固くなりすぎたり焦げる原因になってしまいます。再度オーブンで加熱する時のポイントは、温度を少し低めに設定することです。

 

生地の目が詰まっている場合

焼成後にカットして生地の目が詰まってるいることが判断できた場合、原因は下記のようなことが考えられます。

  • それぞれの材料の分量のバランスが悪い
  • 乳化できていない
  • 水分量が多い
  • アレンジした具材の水分が生地に影響している

 

こういった場合は、使用する材料を見直してみたり、オーブンに入れる前に生地の状態を確認してみましょう。パウンドケーキを何回か作っていくと、焼成前の生地を見て「目が詰まりそうか」の判断の精度が上がります。

 

中が焼けず生焼けになってしまったパウンドケーキの対処法(対応)

オーブン

 

焼成後にオーブンからパウンドケーキを出して生焼けだった場合、とてもショックですが、焼き直す(温め直す)ことでリカバリーすることが可能です。生焼けの状態で食べてしまうと、味はもちろんですが、雑菌が付着している可能性もあり衛生的にもよくありません。再度、熱を加えることで生焼けを解消しましょう。

 

焼成後すぐに気づいた場合

焼き上がってからすぐに生焼けになっていると気づいた場合、再度オーブンに入れて焼き直します。生焼け加減によりますが、短くて数分、長ければ数十分必要な場合があります。目安が分からない時は5分ずつ加熱しながら様子を見てみましょう。あまり高い温度で加熱してしまうと、表面が固くなり過ぎるといったリスクもありますので、温度には気をつけましょう。

 

焼成後時間がたって気づいた場合①

生地が冷めてしまうと、焼き直しの際に焼成時間が長くなってしまい、その分生地が固くなったり焼きムラが出る原因に繋がります。そんな時にオススメな方法は電子レンジで温め直すやり方です。生焼け具合によりますが、30秒〜1分程度を目安に温め直して様子を見ます。

電子レンジは内部の方まで温めることで生焼けをリカバリーできますが、水分が飛びやすく食感に影響します。ラップをかけることで水分の飛び具合を軽減することが出来ますので、状態に合わせて調整していただくと良いでしょう。

 

焼成後時間がたって気づいた場合②

カットしても大丈夫な場合は、スライスしたパウンドケーキをトースターで焼き直す方法もあります。焦げが気になる場合は、アルミホイルを被せて焼けばOKです。スライスすることで熱が通りやすくなりますので、短時間でリカバリーしやすい方法です。

思い切ってリメイクする方法も
生焼けになった場合、焼き直してリカバリーする以外にリメイクして別のお菓子にすることも可能です。よくリメイクされるものに下記のようなものがあります。

  • ラスク
  • フレンチトースト
  • トライフル
  • クッキー など

 

リメイク方法はそれぞれ異なりますが、パウンドケーキと違う味わいや食感があって楽しめますので、生焼けになってしまった場合の対処方法の選択肢として、引き出しにおいておけると良いでしょう。

 

まとめ

パウンドケーキが生焼けになってしまうのには、「材料」「生地の作り方」「焼成の設定」など様々な原因があります。その状況に合わせて何が原因になっているのかを掴めれば対処がしやすくなります。

そうする事で「中が焼けない」といったトラブルが起きにくくなり、美味しいパウンドケーキが作れるようになります。基本のパウンドケーキ作りをマスターしながら、是非色々なレシピにチャレンジしてみてくださいね。

さらに、焼成後の見た目もおしゃれにしたい時は、パウンドケーキ型を紙製にするのがおすすめです。パウンドケーキ用の紙型を使えば、耐熱性や耐油性に優れたものもあるため、お土産やプレンゼントの時など、是非ご活用ください♪

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